稲津けんごは、令和4年第4回定例会(2022年12月議会)と、令和5年第1回定例会(2023年3月議会)にて、「防災として進めていた行動が、実は終活やセルフネグレクトの対策にもなる」として、20項目のチェックリストを作成した上で、質問を行いました。
あくまで「私案」であり、20項目全てを問うことはしていませんが、リストを全体に共有する価値はあると考え、この場を借りて紹介することにしました。ぜひ、ご一読ください。
※ 項目13.は、リスト作成時からの変更点を反映しています。
1. 室内に、十分な幅の通路はありますか?
床に物を置いたり、階段に荷物を積んだりすると、転倒や落下などの危険性が高まります。災害時に避難しやすくするために、不要なものは片付けておきましょう。小さい子どもや点検作業の方が入室する時も安心です。
2. 身長よりも高い場所に、物を置いていますか?
椅子や脚立に乗らないと取れない場所に物を置くと、物も人も落下の危険性が高まります。できる限り、そのような場所に物を置かないようにしましょう。やむを得ず、戸棚の高い所に物を置く場合は、軽いものに限定したり、取っ手付きの収納ケースに入れたりして、安全を確保しましょう。
3. 体の曲げ伸ばしがつらい場所に、物を置いていますか?
棚や押し入れなどの奥などに物を置くと、取り出す際に体を傷める可能性があります。体に無理がかからない場所に、物を置きましょう。また、収納したい場所の周辺に物を置くことを避け、片付けもこまめに行いましょう。
4. 室内に、使っていない(使えない)電化製品や家具はありますか?
使っていない電化製品や家具は、室内を圧迫します。大型のものとなれば、地震発生時に下敷きや通路をふさぐなどの危険性が出てきます。使わないものは、燃やせないごみや粗大ごみとして排出しましょう。対象世帯には、粗大ごみシールの減免や排出サポートの制度もあります。
5. 室内に、大量の空箱や紙袋などはありますか?
空箱や紙袋などは、長く置くほど劣化していきます。本当に必要なものだけを残して、あとは手放しましょう。空箱のうち、段ボールや紙、缶でできているものは、資源ごみとして排出するか、地域の資源回収に出しましょう。
6. 履くと疲れたり、気分が乗らなかったりする靴はありますか?
今一度、玄関や靴箱を見て、サイズが合わない靴や傷んでる靴を手放すようにしましょう。一方、履きやすい運動靴は1足でも確保しましょう。玄関や靴箱を掃除しておけば、外出しやすくなるだけでなく、いざという時の避難もスムーズにできるでしょう。
7. 室内にある服は全て、現在、頻繁に着ているものですか?
喪服や礼服は、頻繁に着ていなくても残すべきですが、サイズが合わない服や傷んでいる服は、手放していきましょう。未使用の服や状態が良いものの着ていない服は、着てくれる誰かに譲るのも良いでしょう。残すものは、着る季節ごとに分けて収納しましょう。
8. 扉を閉めた状態で、冷蔵庫に入っている物を答えられますか?
答えられるかどうかを確認したら、冷蔵庫の中身を全て出してみましょう。賞味期限切れのものや傷んでいるもの、開けてからしばらく使っていないものは、手放しましょう。残すものは、賞味期限が早いものが手前に来るよう、庫内に並べましょう。
9. 食器棚に、欠けたり長年使っていなかったりする食器はありますか?
欠けた食器は、手や口を切ってしまう恐れがあります。また、使っていない食器が増えると、管理が難しくなってしまいます。使う物を最低限の量で残して収納すると、地震の際のリスクが減ります。未使用の食器は、使ってくれる誰かに譲るのも良いでしょう。
10. ご自身の分かる場所に、貴重品を置いていますか?
必要な時に持ち出せるよう、置き場所を決めて管理しましょう。ただし、不用意に貴重品の置き場所を伝えることはやめましょう。