市議会の動き

いよいよ明日の9月20日は府中市議会定例会の本会議となります。
上程された30議案のうち、平成29年度補正予算と平成28年度一般会計決算を除く28の市長提案、そして陳情案件で上程された5つの案件、また市議会から国に対する意見書1件について審議されます。
今回の争点は、陳情の「全国森林環境税創設に関する意見書採択」、「議会動画配信方法の改善」、「議会改革検討委員会の進捗と実績公開」の3つと予想します。

まず「全国森林環境税創設に関する意見書採択」に関して、要望事項は全国森林環境税の創設に関する意見書を政府・国会関係に提出してほしいとの内容ですが、陳情趣旨の中に、その税財源として「個人住民税均等割の枠組みの活用」が含まれており、この点を容認するか否かが大きな争点だと思います。東京都市長会では、森林吸収源対策として恒久財源を確保する必要性は認めるものの、応益負担の観点から、住民税の均等割の枠組みは活用せず、国税で対応することを要望しておりました。
私も府中市民の負担のあり方を考えると、森林環境税に関しては、自治体による負担ではなく、国税によって対応を図ることが最適であると考えます。

次に「議会動画配信方法の改善」に関して、先の議会運営委員会で審議が行われました。現在の議会中継や動画配信では、インターネットでもIEに限られ、Safariで観るにはWindows Media Playerを有償でダウンロードしなくてはならない環境であるので改善してほしいとの内容です。また、要望事項には具体的な会社名や商品名も挙げられていました。
議会運営委員会の審議では、この陳情に対して「市議会ではここにある陳情の要望よ事項以上の取り組み(スマホでの閲覧可)を予算要望を通じて行っている」「陳情に具体的な会社名や商品名を記載したものは公的な議決機関として採択することはできない」「方向性としては理解できるが、市議会では趣旨採択の慣例がない」など不採択の意見が出されました。
私はこれらの不採択意見を踏まえて、要望事項に会社名や商品名の固有名詞が出ること自体は特に法的な罰則や制限が議会にあるわけではない。趣旨採択は慣例として認めていないとの意見に対しては、趣旨採択の意味が今回の陳情の判断基準となるケースではない。趣旨採択とは陳情が求める内容や文章に多少の間違いや表現に問題があっても方向性として問題がなければ採択するという意味である。市議会ではすでに本陳情の要望事項以上のことに取り組んでいるのであれば、すでに陳情の要望事項は含まれていると理解するので、当然採択すべきであろう、と述べました。

最後に「議会改革検討委員会の進捗と実績公開」ですが、市民の目で議会改革検討委員会の進捗と実行実績の確認をすることができるようにしてほしいという要望事項でした。
審議に先立ち、委員会を一旦休憩して陳情者と質疑応答を行ないました。私からは検討委員会の公開の手法や形式について何か具体的な要望はあるかどうか尋ねたところ、特に形式を問わず、市民が知りたいことが分かるようにしてもらえれば、こだわりはないとの事でした。
審議では、当該委員会は議長の諮問機関であり、公開について委員会の冒頭に諮り現在に至っている。こうした点を合意した経緯もあるので不採択とする意見が出されました。私は意見として、本来議会はすべての審議に対して住民に公開していくことが原則だと考えている。議長の諮問機関とはいえ、積極的にオープンにしていくことがこれからの議会の姿であると思うので、技術的な手法や形式の問題もあるが、陳情の要望事項は採択すべきと述べました。

以上、明日の本会議で注目される案件について、私の考えをお伝えしましたが、みなさん如何でしょうか?是非とも9月20日水曜日午前10時から開催される本会議の傍聴にご参加ください。なお、本会議に先立って午前9:15より議会運営委員会も開催されますので、合わせてお越しください。