臨時会を終えて

府中市議会の臨時会が5月18日に行なわれました。
今臨時会では、専決処分3件と各議員の所属委員会を改変する議会人事について、話し合いがありました。

臨時会を開催するに当たり、議会会派の変更がありました。
自民党に所属する市議会議員で構成される「市政会」の代表を務めていた議員が新会派「新政会」を立ち上げました。
これにより各会派の人数は以下の通りになりました。

市政会 10
市民フォーラム 5
公明党 5
共産党 4
生活者ネット 2
府中リベラル 1
自由 1
新政会 1

その後、議案審議に入り、専決処分に関して、国民健康保険税の減免基準の見直し(低所得者への減免対象の拡大)。
この対象となる世帯数は130世帯で、影響額は257万円となる見込みです。
2つ目は都市計画税の一部改正は現行0.2%を平成32年3月31日までに延長する案件。
そして3つ目は市民税の一部改正で、国の法改正(平成30年3月28日可決)により、条文の文言を整理するために改正されたもので、市の影響額はないとの説明があり、専決処分された議案はすべて全会一致で可決されました。

続いて議会人事の検討が行なわれました。
具体的な委員選出に当たっては、各会派の代表者が集まる「各派代表者会議」で検討します。一人会派に所属する議員はオブザーバーとして会議に参加します。本会議を休憩し、その間に各派代表者会議が開催されます。各派代表者会議にて、それぞれの会派から「うちは~委員会に~人を要望する」と言って、会派ごとに人数の確保を検討します。そして定数に達しない委員会に、一人会派の議員が割り当てられ決定します。
今回の議会人事で私が重要だと思った点は、議会運営委員会の委員選出です。
「議会運営委員会」というのは、議会の中でも非常に重要な位置付けであり、国会でいう「国対委員」と同じような役割があると私は思っています。例えば、市民から提出された陳情を市議会に取り上げるかどうかの判断も議会運営委員会で検討します。

今回の議運の委員選出にあたり、市政会から、議運に送り込む人数をこれまでの3人から4人に増やすことを要求し、さらに一人会派からは議運に選出しない旨の発言がありました。これに関しては、私もオブザーバーではありますが、議長に「これまで通り、議運には一人会派からも最低一人を選出する枠を確保してほしい」と発言し、再検討を要求しました。また、議会事務局からも「府中市議会の申し合わせで、議会運営委員会には諸派である一人会派から代表して一人を選出することを先例とする」との説明もあり、会派に持ち帰って再検討が行なわれました。

今回の議運に関しては、「自公」の数を議運の中で過半数を維持していきたいという強い思惑が市政会にあったのではないかと思います。定数が10名の議運は、これまで市政会3、公明2、市民フォーラム2、共産1、ネット1、一人会派1という構成でした。委員長ポストを市政会から出すとなると、案件によっては多数決で自公4、他会派5となり、形勢が不利になる事を懸念していたかもしれません。

何故そう思ったかというと、市政会から新政会に打診があり、「議運に選出する一人会派の代表として、新政会が出るなら、市政会からは4人ではなく3人にする」という主旨の話し合いがあり、新政会から私に相談がありました。しかしながら、元々一人会派からの代表選出については、事前に私が受ける事を3人で確認しており、これまでの市議会の申し合わせを守る上で、そうした要求は受けられないと話しました。新政会から市政会にその旨を話したところ、水面下で様々な交渉があったようで、最終的には市民フォーラムが妥協して2人から1人に減らす事で合意。その代り、市民フォーラムには空き家対策検討委員会に一人の議員を出すことで決着がつきました。勿論、空き家対策検討委員会は今後の市の課題として重要ではありますが、議会における議運の重みを考えると、市民フォーラムにはもう少し頑張ってもらえたらと今でも思います。

他にも議会人事に関して様々ありましたが、与えられた所属委員会で役割をしっかりと全うし市民と議会の距離を縮め、市民の福利厚生の向上を目指して参ります。