2019年12月2日から始まった第4回定例会は、12月17日まで開催されました。12月3日と4日の2日間にわたって行われた一般質問では、台風を含む災害に関するテーマを挙げた議員が9人おり、市民の関心も非常に高いものでした。

 私が取り上げたテーマは、建設労働者の人材不足と労働環境の改善に向けた政策提言でした。これは、災害対策を含め、私たちが暮らすまちをより安全安心なものにしていくために、どうしても避けられない問題でもあったからです。

 今、私たちが直面する問題の一つとして、建設業界の人材不足があり、10年後には、大変な事態になることが予想されています。そうなると、私たちが暮らすまちの都市整備基盤の根幹が崩れてしまいかねません。

 特に災害時の復旧復興には、土木や建設に携わる職人や労務者の存在は欠かせないのですが、若手の建設労務者にとって、土木業や建設業の仕事は、リスクが高いわりに賃金が低かったり、毎月の給与が働いた日数によって違ったり、働く場所も現場が変わるので、なかなか定着しません。

 そもそも建設業界では、職人と言われる方々が一人親方として働くケースが多く、賃金も安定していませんでした。国では、設計労務単価を示し、標準となる金額を公表していますが、賃金を決める交渉というものは、職人さんが自ら行なうことが少なく、相手からの言い値で仕事をまっとうする方々がほとんどで、 資材や材料、社会保険、労働保険、交通費等は自腹を切って仕事をしてきました。 こうした状況では、若い人材が新たに建設業界へ自ら進んで入るのは、大変厳しいと言わざるを得ません。

 そうした中、国交省では 2019年4月から「建設キャリアアップシステム」の導入をしています。これは、建設業に従事する方々が一人づつICカードを持ち、現場で働いた経験、資格等を記録して、将来のキャリアアップにつなげ、経験や技術に見合った賃金を確保させる狙いがあります。

 では、府中市でこの 建設キャリアアップシステム を進めていくために、何をする必要があるのか。府中市では、土木や公共施設等の公共工事を民間事業者に発注している事から、建設キャリアアップシステムを導入している民間事業者を優先的に採用していく事が、動機づけになると私は考えます。

 正直なところ、今回の一般質問で「建設キャリアアップシステム」を取り上げた事によって、市役所の職員はようやく知る運びとなりました。今年の10月に国土交通省が地方公共団体宛に通知書が出されたのですが、まだこの件について、充分な情報と認識を持っていなかったようです。

 一般質問では、府中市にとって初めて取り上げられたテーマでもあったので、今後の検討と取り組みに期待をしたいところです。

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