市長選後の新たな府中市と市議会の関係

 令和6年第1回府中市議会定例会が2月21日から開催しました。
今年の1月に府中市長選挙が行われた直後の定例会は、令和6年度予算を決める大事な定例会です。
予算総額は1278億3千万円で、市政施行以来、過去最高額の予算となります。
府中市が抱える課題は様々ありますが、大きな特徴としては子ども子育てに係る府中市独自の施策が注目されています。
特に学校給食の無償化とアレルギーによる弁当持参の子育て世帯への昼食費助成、子ども発達支援センター「はばたき」の開設、学童保育保険料の公費負担、「子ども子育て応援基金」の創設等、都内の他市にはない施策が盛り込まれました。
また、市職員及び会計年度任用職員に対し、勤勉手当を支給する議案も提出され、物価高騰対策と働く方々の生活の向上を図る議案が本会議で可決されました。

 2月26日(月)には一般質問があり、稲津は「教育現場での信頼関係を向上しよう~学校の不適切指導対策と今後の取組を問う~」と「府中市における平和行政の推進と今後の展望を問う」の2つのテーマを取り上げ、現在の問題点と対策、政策提言を行いました。

 1番目の学校教育に関して、ある市民から相談があり、市内中学校での担任教師による不適切指導が生徒に行なわれていた事について質疑を行いました。
これは単に個別の問題ではなく、他の学校においても日常的に起こりうる問題でもあり、また中学校という非常に多感な時期を過ごす子ども達にとって、学校や教師との信頼関係を築くためにも重要な問題であります。

 この問題に対し、教師や校長、副校長、学年主任を含め、どれだけ生徒と向き合うかが大きなポイントでした。
今回の質疑を通じて、学校現場での生徒と教師の信頼関係が向上する事を心から願っています。

 次に取り上げた平和行政のテーマでは、昨今のロシアによるウクライナ侵攻やガザ地区へのイスラエルの紛争によって、平和に対する国際的な懸念が広まっている中、府中市として平和への啓発を市民に広める活動を推進する事業や活動、また平和都市宣言を制定した府中市としての立ち位置を確認しました。

 同時に、昨年の9月に府中市議会で採択された『新庁舎敷地内に「府中市平和都市宣言モニュメント」設置を求める陳情』について、府中市側との質疑を行いました。陳情内容は、旧庁舎に設置されていた府中市平和都市宣言の石碑とブロンズ像(朝倉響子作Connection)を新庁舎の敷地内に再設置し、今後の府中市の平和行政の推進を図るよう、強く求めたものであります。

 しかしながら市側の中でも、ブロンズ像を管理する「市民協働推進部長」と新庁舎建設を担当する「行政管理部長」の答弁に温度差があり、市議会で採択した意思表示が府中市行政に反映されず、禍根を残す結果となりました。小さなことかもしれませんが、平和都市宣言を有する府中市として市の玄関ともいえる市役所に平和を象徴するモニュメントを設置することの意義は大きいと思います。詳しくは、記録動画または今定例会後の議事録をご覧いただければと思います。