2022年のご挨拶
明けましておめでとうございます。いかがお過ごしですか?
一昨年からコロナ禍で、思うように動けない日々が続き、人と頻繁に会う事や、外でのお付き合いも控えることが日常になってきました。学生や若い社会人も、学校や仕事でリモートでの授業や業務になってきていますが、これもコロナ禍という特別な時期だけではなく、これからの新たな時代の流れになりそうです。
直接顔を合わせなくても、電話やインターネット等を通じて、コミュニケーションを図る時代になってきました。政治もまた、様々なツールを使って自分の考えや意見を世の中に発信できる時代です。とはいえ、それが社会的に批判の的となったり、ネット上でのバッシングになったりして、ハラスメントの被害や自殺にまで追い込まれる危険も、現実に生じています。
単に仕事や業務をこなすのであれば、感情的にならず、効率的に物事を進められるかもしれません。しかし、そうした仕事を進めるにも、相手との信頼性や前向きな評価があってこそ、モチベーションを高めたり維持できます。そうした信頼関係は、ネット上でも、対面した時と同じだと思います。
最近よくある相談事の一つに、家族の中で成人になっても仕事をしない、他の人とのコミュニケーションがない、家庭内でも対話がなく、どうすれば良いか分からないという悩みを持つ方々がいます。これまでの経験や体験で辛い思いをされた方や、それによってうつ病や精神な障碍を持つに至った方々もいると思います。また、仕事で思うように物事が進まず、会社から評価されずに自信を無くしてしまい、友人や知人、家族とも会えない状態になる事もあります。
私は、単に個人の責任では済まされないところまで来ていると思っています。現に精神障碍者手帳を持っている人は、東京都で2010年に61,880人でしたが、2019年では127,050人に増え、2倍以上になりました。やはり経済的な余裕が無くなると、心の余裕も無くなりやすく、自分自身への自信や他の人への思いやりも失ってしまいます。
「新しい資本主義」を掲げた岸田内閣は「分配」を強調していますが、その為に政治が出来ることは単に給料を上げるよう企業側に要求して実現できるものではありません。法人税引き下げは、すでに安倍政権でもやってきた事です。それでもなお、平均賃金は1990年代から変わっておらず、その一方で企業の内部留保は積み上がっている状態です。つまり、従来からやっている事と何ら変わりません。新しい資本主義と分配は言葉だけの衆議院選挙対策だったと言えるでしょう。
政府が行うべき施策は税制度による「所得の再分配」です。担税能力の高い高所得者はより多くの税や社会保険料を納め、低所得者はより少ない額を納めるか、公的セーフティネットの充実による行政サービスを恒常的に受け取る仕組みをつくる事です。
今年は7月10日に参議院選挙が予定されています。「誰も見捨てない社会」をつくるために、一人ひとりのニーズに合った政策をみんなで進めます。今年も宜しくお願いします。